昨日やっと目標の600点を超えることができました。
それまでの経緯、苦悩、学習方法を
書きなぐってみました。
11ヶ月で365点から610点..
英語が出来る人にとっては
「なんだ..むちゃくちゃ時間かかってるじゃないか..」
と思うかもしれませんが、
学生時代に英語に対する苦手意識を刷り込まれた
40台のおっさんにとっては相当の苦労があったわけです。
ほかのTOEICで溺れている人に
なにかの役に立つかもしれないので
ここに戦いの跡を残しておきます。
■TOEICでなぜ600点をとらないといけなくなったのか
昨年海外で英語の発表をしたのだが、
会社の規定で海外発表者はTOEIC600点以上という前提があり、
2011年末に後付でクリアせよとのお達しがあった。
このためTOEICの勉強を2012年1月から始めることとなった。
海外発表は英語だが、
ぶっちゃけ度胸さえあれば海外発表なんぞこわくもない。
中3までの文法と発表に必要な英単語をつなげれば
一方方向の説明はぜんぜん大丈夫だ。
難しい単語はプレゼン資料上に書き出しておけば
暗記した喋る内容を思い出しやすい。
実際質疑もあったが、Perdonを2回繰り返せば
相手が簡単な英語でゆっくり質問してくれる。
プレゼン内容に自信があれば、
TOEICの点数なんぞ海外発表の前提には
全く意味が無いと思っていた。
どっちかというと、英語ができないから(600点以下)と
日本という殻に閉じこもっている方がよっぽど馬鹿らしい。
..という個人的な意見はともかく、
会社のお金で海外発表をしてしまった手前、
後付でもTOEIC600点クリアはやらなくてはならない。
でも..さっき書いたとおりTOEICなんぞ意味ないと思い込んでいるため、
どうしても英語というかTOEICの勉強に対するやる気が全く出ない..
それに学生時代の学習で英語に苦手意識を
がっつり植えこまれてしまったというのも大きい。
実は大学受験の時も偏差値が最高で58くらいしか到達できなかった。
50が平均だから、平均ちょい上くらいか。
実際数学と物理で大学に入ったようなものだ。
昔からある英語に対する苦手意識、
TOEICスコアにこだわる会社制度への反感
この2つを抱きながら
それでもTOEIC600点を目指さなくてはならない。
TOEICとの格闘が
2012年正月明けからはじまった。
■学習開始【楽観期】2012年1~5月
英語に対する苦手意識があるため
自宅でひとりで勉強などとてもでないができない。
そこで私は英会話学校を活用することにした。
英会話学校はいろいろあるが
私が選んだAEONは
苦手意識を持つ生徒を以下に継続して授業をうけてもらえるか
という課題に対して
"ほめて伸ばす"戦術をとっている学校だ。
場所によって違うかもしれないが、
私の通っていたAEON分校は上記の方針をとっていた。
(まあ英会話学校のほとんどが褒め殺し戦術をとってはいるのだけど
このときは知らなかった)
英語に対してネガティブな感情を
"褒め殺し"で麻痺させようという
英会話学校の戦術にのっかることにしたのだ。
2012年の年明けから英会話学校のAEONと契約をした。
とったのは
・TOEIC Plus(500点台の人むけ)
・音読初級
の2つ。
毎週土曜日各50分の授業である。
TOEIC Plusというのは
毎回毎回TOEICのPart1~7のうちのどれか1つか2つを題材に
勉強するトピック、例えばPart2(リスニング短答)なら似た発音に
まどわされないとか、mindの場合はYes/Noが反転してNot at allで返すとか、
最初の5W1Hと動詞の時勢だけ必ず聞き取れ、などを
問題をやりながら学んでいくスクール方式。
先生が最初に学習するトピックを説明し、
練習問題をやる→回答と解説のくりかえしで時間まで過ごす。
TOEIC Plusは半年で1周する形式になっていてテキストが2冊もらえる。
ただし授業ではこのテキストを使用しない。
あくまで復習用で、単純に解くだけなら
だいたい1時間から長くても1時間半でできるくらいの分量だ。
基本的にTOEICのパターン学習+テクニック的な話を聞く
というのが中心である。
AEONの人(営業)にはラウンドアップレッスンをすすめられたが
正直ラウンドアップレッスンは継続した学習ができない人をいかに
英語に取り組ませるかというところに力点があり、
受講すると比較的気持ちよく50分すごせてしまうようにできている。
先生ももちろん褒めて伸ばす方針だ。
習慣化させるにはよいのだが、
いかんせんTOEIC試験問題に即した学習ではないので
TOEICで1年以内に半年以内にとなると正直無駄が多い。
(TOEICでもスピーキングやライティングまで受けるというのであれば話は別だが)
おそらく長期的な学習で良いという人向けなのだ。
老後とかのボケ防止にはいいかもしれない。
有閑マダムとかたまにいるし。
#女子がクラスにいないと小チベーションが上がらない人は
#ラウンドアップレッスンのほうがよいかもしれない。
#私が通ったTOEICクラスはぼぼ1年に渡り
#一人も女子は入ってこなかった。
ラウンドアップレッスンはとらなかったが音読初級をうけることにした。
音読というのは英語を聞ける耳を維持するためには
最も効果的だとおもう。
洋画のDVDを字幕なし英語のみにして見始めて
断片的にでも俳優のセリフがたまにクリアに聞こえる人は
英語が聞ける耳ができている人だ。
英語に一切触れていない人は、
いくら映画を見ても何を行っているのか全く聞き取れていない。
たとえばオーシャンズ11で、
前半のブラピとジョージ・クルーニーの仲間を増やそうとしている会話で
固有名詞
知っている単語を1つ2つ聞き取れるくらい
だったら、耳はできていない考えていい。
8ワード以上の文をとりあえず聞き取り切れていないのなら
音読が必要だ。
こういう状態の人が音読を毎週1回1時間ほどやると
ぽつぽつと英単語が飛び込んでくる状態になるのだ。
(意外に早く聞き取れるのでびっくりする)
CDを買ったことがないのでちがうかもしれないが、
スピードラーニングはおもに英語が聞ける耳をまず速攻で作るための
教材だと思う。
意識して聞こうとして聞いて英語として脳内に入ってくるように
するには場数を踏めば良いのだが、
これを音声と同時に同じ英語を発音することで
場数に相当する体験数を多少増やしてくれる効果があるようだ。
私は過去にTOEICを受けた際のリスニングセクションは、
後半まったく聞き取れず
ただじっとして似た音の入った設問を塗りつぶしていた。
それではまずい。
まず聞けるようにしないといけないと思い音読は取るべきだと
思った。
年始めに自分ルールとして決めたのは、この学校通いだけでない。
TOEICを毎回必ず受験することを自分ルールにした。
これはレコーディングダイエットの考え方と同じだ。
結局計測しないとどんな勉強が効果的で
どんな勉強が非効率化を取捨選択するために必要だと思ったからだ。
1月末の試験から申し込んだが、
初回は素の自分の実力を計測しておきたかったので
前日などもとくに勉強せずに受験した。
大学受験以降何も勉強していない40台の人が
TOEICを受験するとだいたい400点前後、
特に英語を聞く耳を使っていない人は
もっと下の350点くらいだとおもう。
#受験直前の即興学習や英語漬けちょいかじった人など
#耳が少し慣れている 状態なら400点台はいけているかもしれない。
かくいう私は
2012年1月29日のTOEICで365点という
想像どおりではあるが、惨憺たる結果に終わった。
実際リーディングのPart7はSingle Passageが後1問残ってるくらいで
タイムアップを食らっていたし..
(つまりDouble Passage1問も手を付けれず..)
特にひどかったのはリスニングだ。
最初のPart1とPart2だけで、のこりのPart3,4は
為す術がなかった(みんなの鉛筆の音が一番大きかった所を
塗っていただけという有り様)。
試験日が1月末だったので、
少なくとも1月AEONの授業を受けていたので
400点台くらいにはなっているだろうとおもっていたが、
予想以上の低い点数成績にかなり凹んだ。
1月末の結果がやってくるのは2月末だ。
この結果を受け取った後
3月からはもっとがんばろうと
音読の復習としてiPod nanoを購入し、
毎朝通勤バス30分音読初級の教材を繰り返し
聞くようにした。
バスの中で声を出す訳にはいかないので
口を閉じた状態でもごもごさせて最低でも3回は
シャドー音読をやるようにした。
この習慣化は意外にすんなりできた。
音読は何度かやっていくうちに
自分でも聞き取れていることが実感しやすいため
習慣化しやすかったのだ。
しかも結構早くに効果が出た。2012年3月18日のTOEICでは525点
まであがった。
この2ヶ月間でやったことといえば前に書いた通り
・AEON土曜2コマを必ず受ける
・復習
- 通勤の行きだけ音読(毎週合計1時間半くらい)
- TOEIC Plusテキストの問題を解く
復習は2月末の結果を受け取った後なので実質3週間くらいだ。
TOEIC Plusのテキストには知らない単語はたくさん出ていたが、
この時期の私は英単語や英熟語はまったく覚えようともしていなかった。
今にして思えば、
音読でPart1,2の正答率が上がったことと
大学受験の頃の英文法を思い出し始めPart5,6の正答率が上がっただけだったのだ。
リーディングは相変わらずPart7の半分弱までしか解けない状態だったし。
でも、英語やりたくない脳は
「ああ、じゃこのままの勉強続ければ夏には600点確実に超えられるな」
なんて考えてしまったのだ。
次回のTOEICの結果が出るまで改善を行わなかった。
■リバウンド?【幻滅期】2012年6~7月
前にも書いたがこの時期の私は
5月か6月の受験で600点になれると思い込んでいた。
4月5月をおなじように過ごしたのだ。
4月TOEICテストがなかったため2ヶ月改善することもなかった。
TOEICの結果はだいたい1ヶ月後に返ってくる。
4月受験できないと実質3ヶ月くらい間があくのだ。
5月27日に受験した結果が6月26日に郵送で届いた。
開くと520点..5点さがったのだ。
ここで冷静に考えればいいのに
英語勉強したくない脳はこの結果を"たまたま"と
判断してしまう。
そう、今回はたまたま下がったのだ、
前回はまぐれ過ぎて5ヶ月で135点あがったんだから
6月末の試験まで2ヶ月80点ならすぐあがるだろう..
と根拠もなく思ってしまった。
私は結局8回連続TOEICを受験したのだけど、
その経験から言えばTOEICの点数、数値はかなり正確に
その時の実力を表現している。
たとえそれが5点の点差でもだ。
"たまたま"下がるなんてことはありえない。
そこには原因が必ずあるのだ。
この思い込みが原因で6月末(7月末受領)515点をくらうまで
特に勉強方法を変えずに、
さらに7月までのうのうと過ごしてしまった。
だが6月のTOEICテストの結果が帰ってきた時、
515点を食らった時にようやく気がついた。
3ヶ月やってきた勉強がまったく合っていない
足りていないことに。
AEONのTOEICクラスに休まず出ても
TOEICスコアなぞ上がらないことに。
そしてTOEICのスケジュールにひそむ恐ろしさも同時に理解した。
TOEICは毎月あるわけではない。
1,3,5,6,7,9,10,11,12月と
1年のうち前半のほうが受験機会が少ない。
さらにTOEICの結果がでるまで1ヶ月かかるのだ。
このため毎月試験があったとしても
1ヶ月前までの勉強に対しての成果が数値化される。
なのでスコアを待たず自分の受験した感触から
勉強方法を改善しなくてはならないのだ。
そのことにようやく7月末に初めて気づいたのだ。
この3ヶ月全く改善していたわけではない。
1.8mm芯のシャーペンをAmazonで購入し、
終了1分前に問題を解くのを諦め
解けな買った問題に全部"D"を塗ることくらい。
なぜ"D"なのか..は
どこかのサイトで"D"が一番正答率が高いらしい
という情報(10中8,9都市伝説)を見つけたからだ。
そりゃ少しは効果はあるかもしれないが
対処療法であって効果的に得点が増えるわけでもない。
ホットスポットでない所を一生懸命改善してもダメだ。
結局これまでの勉強を変えるしか無いのだ。
■やるしかない.. 【着実期】2012年8~11月
TOEIC Plusと音読初級は半年契約だったので
再契約しなくてはならない。
AEONではTOEIC Plusより上のTOEICコースをススメられたが
上のコースは600点台の人向けということで
自分のTOEIC力の無さに幻滅していた私は
両コースの継続を選んでしまった。
音読は中級でも良かったのだが、時間がうまくあわず
初級のまま継続した。
これは今思えば失敗だった。
効果はないように見えたが6ヶ月は文法やテクニックを学んでおり
授業は自分のレベルより1つ上くらいのほうが緊張して授業が過ごせる。
TOEIC Plusは半年で1周なので7月からまったく同じ内容なのだ。
なので授業の問題も覚えていて、前の6ヶ月より緊張した授業にはならない..
音読初級はまだテキストが違うのでよかったが、
TOEIC Plusは1つ上のコースにスべきだった..
それも踏まえて自分の学習方針変更を考え無くてはならない。
まず①自分の弱点を直視して、②対策の勉強を生活習慣化する
これをやらなくてはならない。
①自分の苦手は何か。
Part7でも英単語がわかっている人はその意味を周囲から推測する
必要がないので読み返しが少ない。
だからまず語彙、英単語量を増やさなくてはならない。
つぎにTOEIC Plusの復習テキストにかわる学習も始め無くてはならない。
しかも②生活習慣化させなくてはならない。
英単語・語彙力向上で使ったのはAEONの補習コースの「Duo3.0」だ。
Duo3.0は、かなり有名な英単語テキストで
単語だけでなく類似語反対語がふんだんにのっているため
Duoと命名されたらしい。
TOEICのPart2,3,4では設問ででた単語に似た単語がある場合は
引っ掛けである可能性が高い、
というのはテクニックをかじった人皆知っていることだ。
またDuoは例文をまずあげて、
その意見を覚えることで
出てくる単語の意味を覚えさせる方式になっている。
単語帳で英単語を個別に覚えるより忘れ難い。
Duoは10ページくらいで1セクションになっていて
そのセクション内で各例文が比較的関連付けた内容になっている。
なので意味を思い出しやすいのだ。
AEONでは語彙力が不足している人にはこのDuo3.0をつかって
毎週1セクションを覚えてきて授業後5分先生と1対1で口頭試問、
A4を1枚のペーパーテストを受ける学習補助をしてくれるのだ。
口頭試問の相手はAEONの講師(女性)なので
そこで恥をかきたくない私は毎週土曜日朝授業時間まで必死に
覚えるようになった。
次にTOEIC Plusの復習テキスト代わりだが、
これは毎日定期的にTOEIC型の問題のシャワーを浴びるべき
と考えAEONの講師が推薦するイ・イクフンの解きまくれシリーズ
のPart7版を購入した。
Part7の前半をもっと早くとけばより先まで解けるようになるのでは
とこの時はそう思ったからである。
話を戻して..
問題集を家で毎日解く..ことができればAEONなどに通ってはいない..
AEONの先生に進捗チェックしてもらえるわけではない
(そういう補習コースもあるらしいが、このとき知らなかった)。
で、考えた結果、Duoと同じで人の目に晒すことを考えた。
会社について始業するまでの20分と昼休みの前半20分を
問題集を解く時間にあてたのだ。
両方同僚がまわりにいるだけで、進捗チェックを頼んでいるわけではない。
ただ周りに人がいる状況で問題集を解くだけである。
これはリビングで勉強した子供のほうが
自室で勉強する子供より成績が良い
→ひとめがあるほうが勉強に集中する
という話をTVかなにかでききかじっていたことがあり
これを応用したのだ。
正直これは効果があった。
同僚にTOEICの勉強をしていることがバレるので
「あんなに勉強しているのに成績こんななのかプッ」
とか思われたくないなあという意識が
自然と毎回勉強する習慣化を助けてくれた。
ぶっちゃけこんなに習慣化できなかった私が
600点こえるまで1日も休まずに勉強を継続できた。
7月のテストで気づいたことが1つあった。
AEON経由でTOEICを受けると割引がきくが、
7月22日の試験は理由は忘れたがインターネット経由で正規価格で
申し込んだ。
インターネット申し込みをすると書店申込とは違うメリットが1つある。
それはインターネット経由で成績が確認できることだ。
そのことは知っていたがAEON経由のほうが申し込みも授業に来た時
出来るので楽だったから選択肢なかったが、
インターネット経由だと1週間ほど早く成績が参照できるのだ。
このメリットは特に毎回受験する私には大きい。
なぜなら連続受験月の場合、次回の受験日前に前回の結果がわかるのだ。
郵送の場合は次回受験日の数日後結果郵送になり反省→改善ができる日数が
全く取れない→毎月受けても2ヶ月遅れの改善にしかならない。
しかしインターネット経由だと前週月曜午後12時くらいにわかるので
そこからのリカバリーは十分できる。
文法点が低ければ文法を、リスニングが低ければ音読の量を調整できる。
7月22日の結果をインターネットで見て初めてこのことに気づいた。
8月は試験がないが9月以降は連続するので
すべてインターネットで申し込むことに決めた。
7月末の結果は570点だった。前回から55点もプラスだ。
しかしこの時の私は自分自身に幻滅しており、
3月結果同様まぐれだと思った。
これはこれで浮かれては駄目だと。
8月試験がないことからここで何も手を打たなければ
9月受験し10月末に気づくのではこれまでとおなじだ。
なのですぐにテコ入れを考えた。
Part7の次に苦手なPart3,4をなんとかするためイ・イクフン本を
購入したのだ。
会社の空き時間にpart3,4を解き、その設問のシャドー音読を
帰りのバス20分でやるノルマを追加したのだ。
Part3,4は問題集を解いただけでは全く力にならない。
その設問を音読することで音読初級ではCNNなどの音声が題材だったが
より本番に近い教材を使うことで成果がでる。
そう考えたのだ。
イ・イクフンの設問データは最初6秒無音状態が入る。
この6秒で設問を読みリスニングがはじまったらそれを聞いて回答する
練習をした。
Part3,4のテクニックで問題先読みをするというのがあるが、
先読み分は前半の方ですぐに消化し
あとは聞いてすぐ答えるデスマーチになってしまう。
こういうデスマーチ状態でいかに文章を早く読むかを体に身につける
必要がある。
人によってはここを切ったデータをあえて作る人もいるが、
デスマーチ状態を強いられるであろう600点未満の人間はこっちのほうが
より実践的だと考えたのだ。
やがて9月23日になりTOEICを受験した。
今回取り入れたのはタイムマネジメントだ。
リスニングのPart3,4は回答を塗らずマーク上に点をつけるだけにして
問題の先読み時間をふやす。
リーディングセクションの最初の1分でマークを塗りつぶし、
Part5,6を19分だけとき、残りの54分をPart7に、最後の1分をとけなかった問題
を解くというこれもTOEICテクニックの王道中の王道だ。
現在のTOEICはたとえ600点を取れる人でも全問解けない。
Part7の長文化がこのところすすんでおり
新公式問題集は時間内に解けても本試験では間に合わない人は多い。
なのでタイムマネジメントが重要だ。
長文が苦手な人語彙の少ない人は5,6にしがみついてしまうが
実はこの方法でPart7を解くというのは効果的だ。
Part7はSingle PassageとDouble Passageに分かれているが
前のほうが問題が簡単だ。
なので後ろからではなくそれぞれの前から解く。
実は前から知っていたのだけど、
この方法はとっていなかった。
先にも書いたが語彙より文法の方がまだマシだと考えていたためだ。
もうこの時期は試せるものはなんでもためそうという
気になっていたのでこの方法も積極的に取り入れた。
余談だが、
(これはあとで気づいたのだが、)
基本的に会社や学校で受けるTOEICは
厳密にはTOEIC-IPといってTOEIC公開テストの過去問が使用される。
このため、TOEIC-IPはETSの公式スコアシートがもらえない。
でもりっとはそれだけでない。
IPテストの場合受験者の「覚悟=モチベーション」が公開テスト受験者より低くなる。
これは普段慣れた環境で受験するためリラックスしすぎてしまうからだろう。
影響はそれだけでない。
平均点もIPテストのほうが低いのだ。
つまり、ある程度テンションを維持した成果をのずむには
IPテストよりも公開テストのほうがよい、と個人的には思っている。
IPテストのメリットは過去問であるがゆえに
Part3,4の多人種化、Part7の長文化の影響を受けている最近の問題を
使う確率が低いということだ。
過去問を使うため日本で数年以内に使用した問題は使用できない。
どう考えても他国の問題か、国内のかなり前の問題にせざるを得ない。
がTOEICの問題編成を変えたのは数年前なので過去問もそれほど溜まっていない。
なのでPart7長文化の影響を受けきっていない問題が
出題される可能性が高い。
会社で5年ほど前に受けたときは
タイムマネジメントを知らなくても全問解けた記憶がある。
しかし600点を2012年中に受けた公開テストで
全問時間内にとききったことは一度もない。
スコアの出やすさは多分同じくらいだが
易しい問題で稼ぐか、厳しい問題で低い正答率の間で戦うのが好きか
どちらかだとおもう。
このあたりは好き嫌いになるとおもう。
話を戻す..
幻滅期ですっかり自分の英語力に自身を崩壊させている私は
試験を受けた後も不安に駆られていた。
9月のTOEIC結果は10月末だ..何も結果を確認するすべがない..
不安にかられ受験直後さらにノルマを増やす。
Part5,6の本も購入し、会社で解き始めたのだ。
タイムマネジメント戦術でのPart5,6は早解きとあきらめ判断が要求される。
イ・イクフンの本は見開き2ページで3問なので6ページを3分で解く練習を心がけ、
知らない語彙の場合は適当な回答を選ぶようにして、
溶けそうな問題に時間をかける練習を始めた。
9月の試験ではPart5全問+Part6の3問くらいまでしか19分間では解けなかった。
これをPart6の終わりまで持たせたかったのだ。
あきらめも肝心だ。
設問4つすべて違う単語で知らない場合、前後の雰囲気からこういうニュアンス
の単語を選べばいいまではわかるがその先選択する際に
適当に選ばざるをえない。
だったら最初っから時間を書けず当てずっぽうに回答し
ほかの時間を掛けて文構造を判断する問題に時間を割くべきだ。
欧米人的なドライな発想こそTOEICには必要となる。
イクフン本のほかに
土曜の午前中に集中して暗記していたDuoを
毎朝の行きのバスでの音読を帰りに回し、行きのバスでひたすら
暗記することにした。
Duo3.0シリーズには実はカードもあり、
全部の単語は載っていないが青字の部分は全網羅しているので
これをバスの中でひたすらくりかえした。
お陰で土曜朝は2周くらい復習する程度で頭に入るようになった。
10月15日インターネットでみたテスト結果は595点だった。
この時の私は前回の580点はまぐれではなかった
というホッとした感もあったけど、
それよりもあと5点とれていないせいで
2ヶ月も長く勉強し無くてはならないという憤りのほうが大きかった。
ただ、
次でけりをつける
という思いは大きくなった。
といってもすでに10月15日、あと6日しかない。
でもこの6日で蹴りを付けたい..
なのですぐに勉強のてこ入れをした。
イ・イクフン本のPart1,2の導入と、
Duo復習用CDを帰りのバスの中で聞く
2つの学習を自分に課した。
イ・イクフン本はPart1はもう大体解けているので無視し、
Part2を集中的に学習する。
Part2はリスニングの短答式が大量に出る。
最初の5W1H+動詞の時制をとらえること、mindが来たらYes/No逆転、
それに疑問文ではない場合にも同様しないで聞ける心臓を養うことが目的だ。
それに前の問題を引きずらない精神が重要だ。
引きずっていると次の設問の先頭を聞き逃す。
これが実は私は多いのだ。
きっぱり諦める、すっぱり忘れる
これが臨機応変にだせるかどうか決まる。
part1同様得点がしらであるPart2の取りこぼしを減らせれば御の字だ。
Duo3.0は副教材が意外と充実している。
CDも2種類あって、
学習用は英文と日本語訳が交互に録音されているが
復習用CDは英文がセクション単位に切られている
なので1セクションまるまる覚えた次の週に
復習用のCDを聴きまくり聞いた英文の意味がきちんととれているかを
チェックするのだ。
さらに即時音読はせずに聞き終えた直後同じ英文を自分で言えるかを
練習する。
こうすることで最近TVのCMでもよく出てくる
ワーキングメモリを鍛えるのだ。
Part2,3,4と進むに連れこのワーキングメモリが重要だ。
何を行っていたのかを一時的に記憶を保持できるかが
要求される。
音読は聞いてすぐ喋るので慣れてくると
反射神経のように意識しないでもできるようになる
でもこの場合中身の記憶が揮発のままになり
問題を聞いている時に忘れてしまう。
特にPart3,4は3問ごとで1問目は目的や場所(最初の方)、
2問目は中盤の話、3問目は
最後の方の話からでてくるのが多く、
結局全体の話の記憶を保持する必要がある。
10月21日のテストの感触は
結局あまり前回と変わっていなかった。
大学受験とか認定資格とか
いろんな試験を受けたが
大抵しっかり勉強したときは
それなりの「手応え」というものが得られたのだけど、
このTOEICという試験はこの「手応え」が全然得られない。
特に後半のリーディングは全問解けないままで
この時もたしか12問ほど解けなかった。
タイムマネジメントを駆使していないときはまるまる2列(20問)
余らせてしまっていたのを考えると大きな進歩ではあるのだけど..
21日を終えた後
普段ならテコ入れをする私だが
こころに「もうこれでかんべんしてくれ」という気持ちが残り
追加ノルマを自分に課さなかった。
多分肉体的にではなく精神的に疲れてしまったのだと思う。
11月に入って乾燥してきた頃に
咳が出だし止まらなくなったのだ。
おかげで1月からはじめたTOEIC試験勉強を1週間まるまる休んでしまった。
どうも張っていたテンションがブッツリ切れた状態になってしまっていたのだ。
やっと体調が復調してきた11月12日インターネットで速報結果を見たら
610点..
やっと達成できた。
■振り返り
会社で誰も見てないのを確認してから小さくガッツポーズをとった。
その次の日私は英会話学校へ行き解約手続きをとった。
事務員の人曰くあと8回分しか残っていないので解約手数料20%ひかれ
ほとんど帰ってこないと言われたが、
TOEICの呪縛から開放されるという思いのほうが強かったし、
テンションが切れている今の私が受けても
受けた授業はほぼ時間の無駄になると自覚していたので
たとえ少なくても解約することにした。
翌日になり、TOEICとの11ヶ月にのぼった戦いを
ふと振り返ってみた。
体感的には8月以降勉強時間はかなり増えたんじゃないか、
と思っていたのだが冷静に時間をカウントしなおしてみた。
なお、勉強時間にはTOEIC受験+前日の新公式問題集を使ったモックテストの時間は
除いている。
時期 | 勉強時間 | 学習内容 | TOEICスコア効果 |
---|---|---|---|
楽観期(1~5月) | 約13時間/月 | AEON+復習 | +2.5点/時間 |
幻滅期(6~7月) | 約15時間/月 | AEON+復習+通勤学習(音読) | -0.3点/時間 |
着実期(8~11月) | 約19時間/月 | AEON+復習+通勤学習(音読)+Duo補習+会社学習(イクフン本) | +1.2点/時間 |
むちゃくちゃ勉強していたと感じていた着実期だったが、
冷静に数値化すると楽観期の勉強時間とたった6時間しか差がない..
しかもむちゃくちゃ勉強していたかに感じていたのに月19時間くらいしか
やっていなかった。
1日換算で毎日たったの38分だ。
..ということはTOEICの勉強ってのは毎朝40分早起きして勉強しつづけられたら
同じ成果が得られたわけか..
今にして思えば、
楽観期の"伸び"はおそらく大学受験までに培ってきた資産を掘り起こしただけだったのだろう。
TOEIC試験で過去の資産をどう使うか最適化しきった状態が楽観期のおわりで、
その後の幻滅期は
音読はボキャブラリが増えていない状態でいくらやってもそれほど伸びないし、
文法もある程度大学受験時に身についていてさらなる"伸び"がなかったということだとおもう。
何故5点づつさがったのかはおそらく設問の相性の誤差といったところか..
過去の遺産を掘り当てた先は
問題集を定期的に解くことでの
タイムマネジメントを始めとするTOEIC固有の問題のくせになれ、
Duo3.0を定期的に向上させ語彙力向上に真正面から向き合ったこと、
この2点をまじめにやり始めたこと。
これが毎月15点づつ向上していったわけか..
とすると最短で600点にするためには幻滅期を極限まで下げる
ことをすれば半年で600点までいけたかもしれない。
英会話学校を使わないのであれば、
・TOEIC試験を待つのではなく新公式問題集(模試)による得点を元に学習計画をたてる
・模試と本試験の点数対比を早めに得るためにTOEIC試験はやはり毎月受ける
・楽観期最初は音読と初歩の文法を学習しできるだけ早く過去の遺産を掘り当てる
・楽観期1ヶ月目でテクニックを修得するためロバートキルヒ本を並行実施
・過去の遺産は(私の場合)2ヶ月くらいがめやすにして、着実期へ入ると判断してよいだろう
・過去の遺産を掘り起こし終えたらすぐにDuoとPart3,4のイクフン本をはじめる
・Duoを10セクションほど覚えた段階で復習用CD学習投入
・着実期は毎月増やしていく、増やす内容は模試と本試の結果から臨機応変に問題集をやる
といったところか。
英会話学校で役に立ったのは
・英語勉強開始宣言を自分自身に思い込ませるスターター
・楽観期の文法学習と音読で過去の遺産早期掘り起こし
・Duo補習の生活習慣化
の3つだ。
だとすると、
半年契約ではなく10回(3ヶ月)コースを1回だけとればよかった。
その間にTOEIC Plusと音読初級、Duo補習だけをやり
生活習慣化に成功したらやめて
会社での知人に見られる緊張した状態での学習1本にしぼればよかったのだとおもう。
英語に苦手意識のある人はスタートダッシュをどううまく決められるかだ。
だからまず
自分になぜTOEICをやらなきゃいけないかを納得させる
作業が必要だ。
なぜ勉強しないといけないかの理由を紙に書いて
その理由を読み自分の腹に落ちているかどうか、
落ちていないならその理由を書いて
自分自身のTOEICに対するマインドマップを書いてみるのも良い。
スタータとして英会話学校受講でも良いと思うが
英会話学校の言いなりになってそのままダラダラ続けても
時間の無駄だ。
なので不必要ならたとえ1ヶ月でも生活習慣化に成功したらスパっと切る。
毎月振り返り最良の学習をする曜日調整をしていく..
..こうして振り返ると、
大学受験の時に気づいていたらという内容が多い..
..なぜあの時気づかなかったんだろう..
p.s.
私のあげた書籍は、
多分この記事を書いた後はどんどん古い情報になってしまうので
必ずしもあなたのベストな書籍ではないかもしれません。
英会話学校に通っているのであれば先生にオススメを素直に
購入してとくのが良いと思います。
もしくはTOEIC達者が近くにおられればその人に聞くとよいでしょう。
素人だと無意識のうちに続きそうな本を選んでしまう傾向があって
本来の目的である一刻も早く点数を上げたいという趣旨から
どうしてもずれてしまう傾向にあるからです。
書籍は必ず知見者のススメをそのまま鵜呑みにすべきだと思います。
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